著者:武山益嘉
英検1級。証券アナリスト。金融・IR翻訳者。ヘッドハンター経験者。
北海道出身、立教大学社会学部卒業。現在はタイに在住し、オンラインで調査・翻訳・執筆活動を続けています。
マニュファクチュラーズ・ハノーバー銀行、野村證券グループ、クレディ・スイス、大和証券グループなど、国内外の金融機関で、職業的なアナリスト、ファンドマネージャーとして企業・産業分析の実務に長年携わってきました※。
その後、金融・財務・IR・契約・コンプライアンス分野を中心とする翻訳業務に従事。企業情報・金融情報に関する多数の文書を扱ってきました。
このラボは、単なる就職・転職情報サイトではありません。
企業の数字、戦略、組織、業界構造を読み、その会社で働く人の人生にどのような影響が出るのかを考えるための場所です。
経歴と専門領域
私は、企業を善悪で語るのではなく、構造で見ることを重視してきました。
個別企業の業績だけでなく、業界構造、競争環境、資本市場、規制、技術革新が、企業と働く人のキャリアにどのような影響を与えるのかを見てきました。
数字の裏にある意図、戦略の裏にある制約、経営判断の背後にある業界力学。
そうしたものを読み解くことが、私の職業人生の中心でした。
金融・財務・IR・契約・コンプライアンス分野の翻訳では、決算説明資料、有価証券報告書、アニュアルレポート、目論見書、アナリストレポート、中期経営計画、取締役会資料、各種契約書などを扱ってきました。
英語力、企業分析の実務経験、金融翻訳の経験を組み合わせ、企業の数字、戦略、組織、業界構造を読み解いてきたことが、このラボの土台になっています。
このラボの強みは、単なる就職・転職情報の整理ではありません。
企業情報を読み、業界構造を見て、働く人の人生にどのような影響が出るのかを考えることです。
企業と個人の両方を見てきた経験
私は、ヘッドハンターとして、個人と企業の人事部の橋渡しも経験しました。
企業が何を求めているのか。候補者がどこで評価され、どこで見誤られるのか。採用の現場で起きている現実を、数多く見てきました。
企業側の論理も、働く側の不安も、両方を知っています。
だからこそ、このラボでは、企業に寄りすぎることも、求職者に都合よく寄りすぎることも避けています。
見るべきなのは、感情ではなく構造です。
40代のしくじり
私は、40代で転職に失敗しました。
能力が足りなかったのではありません。業界構造を読み違えたのです。
入社前に「この業界は今後どう動くか」を正しく把握していれば、あの選択はしなかったと思います。
会社名、年収、肩書、目先の条件だけを見ていたわけではありません。
それでも、業界の変化、会社の置かれた位置、自分の年齢、次の出口を十分に読み切れていませんでした。
そう気づいたとき、悔しさよりも先に、ひとつの確信が生まれました。
同じ失敗を、次の世代に繰り返させてはならない。
このラボの原点は、私自身のしくじり体験です。
私の失敗が、誰かの判断材料になるなら、それは単なる失敗では終わりません。
なぜ、このラボを運営しているのか
就職や転職は、努力や気合だけで決まるものではありません。
どれほど優秀でも、業界構造を読み違えれば行き詰まることがあります。
どれほど有名な会社に入っても、その会社で得られる経験が自分の将来につながらなければ、あとで苦しくなることがあります。
逆に、最初は地味に見える会社や職種でも、構造を正しく読めば、長い仕事人生の中で強い武器になることがあります。
私は長年、日本の社会、産業、企業を分析してきました。
その中で、企業の盛衰、業界の変化、働く人の選択が、時間差で人生に影響していく場面を見てきました。
就職や転職の失敗は、入社直後には見えないことがあります。
数年後、10年後、40代以降になってから、配属、評価、異動、職種、業界構造、会社の事業転換によって表面化することがあります。
だからこそ、会社選びでは、今の人気や評判だけでなく、構造を見る必要があります。
このラボは、そのための判断材料を提供するために立ち上げました。
私自身の出発点
私は不景気の真っただ中に最初の就職活動をしました。
環境は厳しく、決して順風満帆なスタートではありませんでした。
しかし後年、その時代に採用されなかった世代が「人事の谷間」となり、逆に転職市場で評価されることもありました。
ある企業の方から、「ちょうど、君の年は採用を見送ってしまったんだよ」と言われたこともあります。
人生万事塞翁が馬。
禍福は糾える縄の如し。
人生は、一時点の幸運や不運で決まるものではありません。
だからこそ、短期の勝ち負けだけで自分の人生を判断してはいけません。構造を読み、持久戦で進むことが重要です。
このラボに込めた思い
私は企業を断罪したいのではありません。
どの会社にも、強みがあり、弱みがあり、時代によって追い風も逆風もあります。
重要なのは、その会社が良い会社か悪い会社かを単純に決めることではありません。
自分がその会社で何を得られるのか。
どの職種で市場価値を作れるのか。
どのタイミングで次の選択肢を考えるべきなのか。
その会社に残るべきなのか、外に出るべきなのか。
会社名ではなく、自分の仕事人生にとっての意味を考えることです。
このラボでは、個別の業界、個別の会社、具体的な二社の比較、キャリアの分岐点、会社人生の事故回避 の視点から、就職・転職のための判断に必要な材料を整理していきます。
読者に代わって人生を決めることはできません。
しかし、判断材料を増やすことはできます。
会社に依存するな。会社に貢献し続けろ。
読者へのメッセージ
このラボを訪れるすべての方が、自分の仕事人生をまっすぐ進めることを心から願っています。
焦らず、怯まず、構造を見誤らずに進んでほしい。
会社名や年収だけに振り回されず、自分がどこで何を積み上げるのかを考えてほしい。
私のしくじり体験と、企業・産業分析の経験が、誰かの事故を防ぐ材料になるなら、それ以上の喜びはありません。
そのための材料を、元気の続く限り、本気で提供し続けていきます。
※ 所属先の正式名称は、マニュファクチュラーズ・ハノーバー銀行(現在のJPモルガン・チェースの一部)、野村証券投資信託委託(現在の野村アセットマネジメントの一部)、クレディ・スイス投資顧問(クレディ・スイスは2023年にUBSグループに統合)、大和投資顧問(現在の三井住友DSアセットマネジメント株式会社の一部)です。 注:就職・転職インサイトラボは、武山益嘉が運営する独立系の会社分析・キャリア判断メディアです。INSIGHT LAB株式会社その他の同名・類似名称の企業とは関係ありません。