アビームコンサルティング【簡易版:非会員用】

最終更新日:2026年7月16日
著者:武山益嘉

アビームコンサルティングは、2025年3月期の連結売上高が1,598億円、2026年4月1日時点の連結従業員数が9,632人の総合コンサルティング会社である。連結売上高は2022年3月期の991億円から3年間で約1.61倍になり、年平均の伸び率は約17.3%であった。

しかし、応募者が最初に見るべきものは会社全体の伸びではない。2028年卒採用では、Strategy Consultant職、Solution Consultant職、Planning & Operation職に分かれ、さらに戦略、公共経営、ビジネス、デジタルなどのコースごとに主な配属先が示されている。どの入口から入り、どの部門と専門領域に置かれるかによって、入社後の仕事、身につく知識、評価される実績、次の転職先が大きく変わる。

このレポートの中心命題
アビームを「業務改革とITに強いコンサル会社」とまとめるだけでは、応募判断には足りない。応募コースと初期配属部門を選ぶ段階で、戦略、公共、業務、デジタル、社内管理のどの道へ入るかが大きく分かれる。会社名より先に、入口と配属先を確かめる必要がある。

1.結論

判断項目無料版で押さえる結論
会社の強み戦略や改革構想だけで終わらず、業務設計、要件定義、システム導入、運用、定着までをつなげて扱う。
最大の注意点同じ会社でも、応募コースと配属部門によって、戦略、業務、技術、公共の比重が変わる。
若手の仕事調査や資料作成だけでなく、業界、業務、製品、技術のいずれかで判断を任される所まで進めるかが大切になる。
会社選びの方向入りたいコースと部門がはっきりしている人には有力である。コンサルという肩書だけを求める人は慎重に考えた方がよい。

私は、アビームを「戦略ファームより実行寄り」「SIerより上流寄り」という一行では片づけない。現在の採用と部門構成を見ると、社内には戦略、業界別コンサル、業務改革、技術、BPO、社内管理の道がある。応募者が見るべきなのは会社の平均像ではなく、自分が入る道である。

2.売上と人員は伸びている

項目公表内容就職・転職での読み方
連結売上高1,598億円(2025年3月期)2022年3月期の991億円から大きく伸びた。
連結従業員数9,632人(2026年4月1日現在)2025年4月1日の8,816人から1年で約9.3%増えた。
拠点32拠点(2026年2月19日現在)国内勤務の募集でも、案件により全国・海外勤務の可能性がある。
会社形態非上場部門別売上高、利益、離職率、平均年収などは上場会社ほど外から確かめられない。

売上は2023年3月期に1,217億円、2024年3月期に1,408億円、2025年3月期に1,598億円へ伸びた。人員も増えているため、案件へ入る機会は広がりやすい。

しかし、増員がそのまま一人ひとりの良い配属につながるとは限らない。指導できる上司の数、案件の中身、待機の有無、評価のばらつきは別に見る必要がある。アビームは非上場会社であり、部門別の売上高、営業利益、稼働率、離職率、平均勤続年数は外からは分かりにくい。

数字の読み方:会社全体が伸びていることは応募材料になる。しかし、入社後の経験を決めるのは、配属候補部門の人数、案件数、若手を教える人の数、希望外配属や待機が起きたときの扱いである。

3.応募コースが最初の分かれ目になる

新卒採用から配属まで

アビームコンサルティングへ応募

Strategy Consultant職/Solution Consultant職/Planning & Operation職を選ぶ

戦略・公共経営・ビジネス・デジタル・社内管理の各コースを選ぶ

コースごとに示された部門またはユニットへ入る

本人の志向、希望、経験、技能、実績と案件需要を踏まえてプロジェクトが決まる

入口主なコース仕事の大きな違い
Strategy Consultant職戦略コンサルタント業界別または経営課題別の部門で、経営論点、事業、組織、供給網などを扱う。
Strategy Consultant職公共経営コンサルタント中央省庁、自治体、文教、医療など、公共・社会分野の改革を扱う。
Solution Consultant職ビジネスコンサルタント会計、人事、供給網、顧客接点などの業務改革とシステム導入をつなぐ。
Solution Consultant職デジタルコンサルタントAI、データ、クラウド、セキュリティ、アプリケーションを扱う。
Planning & Operation職経営管理、財務経理、人事、法務顧客向けコンサル職ではなく、自社の経営と運営を支える。

採用法人と雇用法人はアビームコンサルティング株式会社である。海外拠点や提携先が多くても、最初から海外法人に雇われることを意味しない。海外案件への参加、海外出張、海外勤務、海外法人への異動は分けて確かめる必要がある。

公式FAQでは、本人の志向や希望に加え、経験、技能、実績を見てプロジェクトを決めるとしている。希望だけで決まるとは書かれていない。第一希望の部門へ入った割合、希望外案件が続いた場合の見直し、部門をまたぐ異動実績は公表されていない。

中途採用も、会社全体へ入るというより、募集ポジションごとに入口が分かれる。応募するユニット、担当業界、専門分野、想定ランク、最初の案件を外すと、入社後に別の仕事へ移るまで時間がかかる。

4.同じ会社でも、積める経験は大きく違う

配属の分かれ目経験が残りやすい状態注意が必要な状態
業界同じ業界を続けて担当し、売上の仕組み、規制、業務、主要システムまで学ぶ。短期案件を転々とし、どの業界に強いか説明できない。
業務領域会計、人事、供給網、顧客接点など一つの領域で設計を任される。会議設定、議事録、資料修正だけが長く続く。
技術・製品AI、データ、クラウド、ERPなどで設計、検証、導入を担う。製品の操作だけを覚え、顧客の業務にどう役立つか説明できない。
案件の段階構想、設計、実装、移行、定着のうち複数を経験する。長い間、テストや進行管理の一部だけを担う。
顧客との距離顧客の部長、課長、現場担当者と直接話し、合意をまとめる。上司の指示を社内で処理する仕事が中心になる。

アビームの強みは、戦略、業務、IT、運用を同じ会社の中でつなげられる点にある。しかし、すべての社員が同じように上流から下流まで経験できるわけではない。所属部門と案件によって、戦略の比重、技術の深さ、顧客との距離は変わる。

若手が社外でも説明しやすい経験を作るには、「大手企業のDXを支援した」「SAP案件に入った」といった案件名だけでは足りない。担当した業務、対象拠点、利用者数、減らした時間、下げた事故率、任された人数などを残す必要がある。

5.応募前に考えておきたいこと

アビームに向いているのは、会計、人事、供給網、顧客接点、公共、AI、クラウドなど、入りたい領域を一つ以上挙げられる人である。顧客の業務を聞き、数字と手順に落とし、ITや組織へつなげる仕事を面白いと思える人にも合う。

また、戦略を考えるだけでなく、要件、移行、テスト、運用、定着まで見届けたい人にも向く。顧客との細かな調整や品質の責任を、コンサルの仕事として受け止められるかが大切になる。

慎重に考えた方がよいのは、コンサルという肩書だけが欲しい人である。Strategy Consultant職でも実行支援はあり、Solution Consultant職では業務設計、要件、導入、移行など細かな仕事が多い。勤務地も、採用地、所属拠点、顧客先、出張先を分けて確認する必要がある。

無料版で分かる大まかな方向は明確である。入りたいコースと部門がはっきりしており、そこでどの経験を積みたいか説明できる人には、アビームは有力な応募先になる。会社名だけで応募すると、入社後に仕事の中身とのずれが起きやすい。

無料版で読めるのは、ここまでです。

無料版では、アビームの売上と人員の伸び、2028年卒採用の入口、応募コースと初期配属が仕事を分ける仕組み、配属後に経験が弱くなりやすい主な形まで整理しました。

しかし、自分がStrategy Consultant職、Solution Consultant職、Planning & Operation職のどれを選ぶべきか、配属後に何を数字として残すべきか、3年後・5年後・10年後・40代以降にどこで差がつくかは、無料版だけでは判断しきれません。

会員向けフル版レポートでは、職種・コース別の仕事と評価される数字、評価・昇進・専門職の道、給与・勤務地・働き方、AIで減る作業と残る責任、年代別の分かれ目、主な転職先、競合比較、面接で確かめる20の逆質問まで詳しく分析しています。

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引用元・参照資料

免責条項

本レポートは、公開情報、企業の公式資料、採用情報および著者の分析に基づく一般的な就職・転職の判断材料です。特定企業への応募、入社、転職、退職または投資を勧めたり、結果を保証したりするものではありません。制度、組織、採用、勤務地、処遇、業績は変更されることがあります。応募や入社を決める前に、各社の最新の公式情報と個別の労働条件をご確認ください。

本レポートを使用したこと、または使用しなかったことによって発生したいかなる損失に対しても、武山益嘉は、一切、責任を負いません。


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